──ファンが多いのは、双子という特徴を持ちつつおふたりの漫才が面白いからでは?

:多いって言っても、ナマの舞台メインの芸人としては、そこそこお客さんが来てくださっているなってくらいですよ。

最近気づいたんですけど、俺らって“ガチファン”がすごく多い。何年も前から“ダイタクという船”に乗っていて、それが少しずつ上がっていく過程を見たくて応援してくれている。

:沈没するかもしれない船だけど、一度、大海原に漕ぎ出したからには、なかなか降りられない。

:だからファンをやめられないんですよ。今はファンのみなさんと一緒に歳を重ねている感覚です。

中には“ガチ恋”(恋愛感情を抱いているファン)の人もいるんじゃないですかね。とにかくありがたいです。

──「ガチ恋」とはっきりインタビューで言う芸人さんは初めてです(笑)! すべてのファンも大事にしているのが伝わってきます。

「ファンと同じ船に乗り、いっしょに歳を重ねている」という言葉からも、応援している人たちへの感謝の気持ちが伝わってきた 撮影/伊藤和幸

人の話を聞いて周囲に話すのが好き。読者に向けたナナメ上のメッセージとは

──仕事が楽しいと感じるのはどんなときですか?

:どんな仕事でも楽しさを見出してやります。

最近、トークライブに他業種の人を呼んで話を聞いたりするのがめっちゃ楽しいんですよ。本来なら千原ジュニアさんのようなベテランがやることで、自分たちの場合は、こちら側が売り込んで話を聞いてもらわないといけないのに、逆になってます。例えば今なら、「どうしてライターさんになったんですか?」って俺らが聞くような感覚です。

根本は拓と同じで、俺も自分の話をするより他の人の話を聞いて「そうなんだ、それで?」と話を広げていくほうが好きです。そして、その聞いた話を別の誰かに話して楽しませるのも好き。たぶんこれ、親父ゆずりなんですよ。親父、「お前、知ってるか。これ、実はこうなんだぞ」と、周囲から得た豆知識とか雑学を話すのが癖(くせ)で。

:俺もそういう話するの、めっちゃ好き。

──育ってきた環境が芸人としてのコミュニケーション能力にも生かされていますね。最後に、この記事の読者にメッセージをお願いします。

普通によく飲んでるので、どこかの居酒屋で見かけたら、そっと1杯おごってください。

今、渋谷に立ち飲み屋が少なすぎるんですよ。この記事の読者でお金のある人は、今すぐにでもあの界隈に立ち飲み屋を作ってください。資金は絶対に1年で回収できると思います。

──最後の最後に社長にインタビューしているような気持ちになりました(笑)。ダイタクのおふたり、ありがとうございました!

(取材・文/若林理央)


【INFORMATION】

ダイタクの60分漫才~2023 夏~

2023.7.22.Sat@ルミネtheよしもと 会場19:10/開演19:30
チケット料金:前売3000円/当日3500円/オンライン2000円

公演詳細やチケット情報→https://magazine.fany.lol/109784/

【PROFILE】
ダイタク ◎一卵性双生児の吉本大(兄)・吉本拓(弟)からなるお笑いコンビ。熊本県出身。ともに2008年NSC東京校14期生で、同年4月にコンビを結成。'19、'20年 『M-1グランプリ』準決勝進出、'19、'20年『キングオブコント』準々決勝進出。ヨシモト∞ホールでは看板芸人である「ムゲンダイレギュラー」として活動するほか、主催ライブや単独ライブも精力的に行い、全国に多くのファンを持つ。

◎ダイタク・大さんTwitter→@daitakudai
◎ダイタク・拓さんTwitter→@daitakutaku
◎公式サイト『ダイタクの家』→https://mosh.jp/classes/page/32078
◎公式YouTubeチャンネル『ダイタクTV』→https://www.youtube.com/channel/UCVYgwpW8v3OM_bry9j838Xg