「美と健康」をテーマに活動した4人組の女性グループ『シェイプUPガールズ』として、’90年代のお茶の間を席捲した中島史恵さん(54)。かつてメディアで目にした、白いレオタードに身を包んだスタイルは、プロポーションのよさが一段と際立っていました。
現在は、自身が経営するヨガスタジオ『avity代官山スタジオ』でのインストラクターを務めるほか、グラビアアイドルとしての活躍も目覚ましい中島さん。2022年3月の「書泉・女性タレント写真集売上ランキング」(書泉ブックタワー含む書泉店舗で実施)では、自身の写真集『#53』(双葉社刊)が4位にランクイン。同年12月21日には、最新DVD『fumie54』が発売となります。今もグループ時代と変わらぬ体重をキープしているという中島さんに、その美の秘訣やこだわり、旦那さまとの関係性などをお聞きしました。
(デビューのきっかけや『シェイプUPガールズ』時代の印象深いエピソード、ヨガとの出会いについては、インタビュー第1弾で語っていただいています。記事→美しすぎる54歳・中島史恵、シェイプUPガールズ時代の思い出は「マリオ風の衣装、フルマラソンを4時間で完走」)
46歳で一念発起しヨガスタジオをオープン。グラビア活動の目安は「60歳まで」
──’00年に『シェイプUPガールズ』が活動休止したあとも、グラビアの仕事はずっと続けていたのですか?
「実は、39歳になる直前に『サンキュッ!』(’08年、竹書房刊)という写真集を出してから、グラビアは一度引退しているんです。そして、49歳のときに写真集『NOW and ALL』(’17年、ワニブックス刊)で復帰しました。そのあいだの’14年に、自身のヨガスタジオをオープンしています。よく考えてみると、〇〇〇4年というかたちで、末尾に4がつく年に、人生の節目が重なることが多いんですよ。スカウトされてデビューしたのは’94年だったし、’14年にスタジオを開いたのも、一大決心でした」
──これまでのタレント活動から一転、経営者となりスタジオをオープンされるのは、簡単ではなかったのでは?
「やっぱり、事務所や周りの方々がお膳立てしてくださっていた道から、いざ自分でゼロから始めるのって大変だなと思いました。扱うのはヨガやダンスなど自分の好きなものとはいえ、経営のノウハウは全然ないのに、勢いで始めちゃったんですよね(笑)。でも、何かを始めるときって、パワーや体力、気力が必要じゃないですか。スタジオを開いたときは46歳で、新しいことをやるにはこれが最後のチャンスかなって思ったんです。主人の友人がスタジオのオーナーの娘さんだったこともあり、ご縁が重なってオープンさせることができました」
──お聞きしていると、とても決断力があると感じました。
「例えば、やるか、やらないかとか、2つの選択肢があるとしたら、“すごく悩むと思うけれど、自分にとって難しいほうを選びなさい”って主治医から言われて、ハッとしたんです。楽なほう、楽なほうへと行くと、自分の成長も含めて、ステップアップはできないだろうなと。所属事務所(オスカープロモーション)の代表も、“難しいことにチャレンジして、いろいろ失敗してもいいじゃないか”って言ってくれました。周囲の後押しあってのことですから、感謝しています」
──女性から見てもうらやましいプロポーションの中島さんですが、コンプレックスとかって、ありましたか?
「ありましたよ! もう身長が大きいこと自体がコンプレックスでしたね。子どものころは、“どうやって小っちゃく見せようかな”って、わざと猫背になったりしていました。背が高い女の子は、学校行事のフォークダンスでも男の子役にされたりして残念だったし、『シェイプUPガールズ』に入ってからも、周りのアイドルたちは背が低くて可愛いタイプで落ち込みました。でもコンプレックスに陥るときって、ある意味、自分の長所にもなりうる部分を、悪くとらえてしまっているんですよね」
──コンプレックスといえば、日本ではどうしても、年を重ねて現れる美しさより、若さが重視される傾向にあると思います。その中で、50代になった今も、ご自身の年齢を写真集やDVDのタイトルにすることに抵抗はなかったですか?
「逆にいいなって思いましたね、わかりやすくて(笑)。49歳のときに出した写真集『NOW and ALL』って、“今がすべて”という意味なのですが、それってなんだかヨガっぽいなって思っていて。年齢もそうなんですよね。50年間、ちゃんと生きてきましたよっていう証(あかし)も込めて、50代以降に出したすべての作品に、年齢と同じ数字を入れています」(前述したが、最新DVDのタイトルは『fumie54』)
──グラビア撮影は、何歳まで続けたいと思っていますか?
「60歳まで続けることを目標にしています。還暦を迎えると干支(えと)がひと回りして、そこからまた赤ちゃんに戻っていくといいますし、そこまでは頑張っていきたいなと思って。今でも毎年こうやって写真集やDVDを出させていただけるのは、本当にありがたいですよね」
まずは自分の身体を見つめることが大事。1日2回の入浴は20代から欠かさない
──年齢を重ねると、水着を着たり肌を露出する服を着たりするのに抵抗が出てくる人もいると思いますが、中島さんはどうでしたか?
「そもそも、『シェイプUPガールズ』時代の最初の衣装であるレオタードにも抵抗はなかったのですが……(笑)。40代でグラビアに復帰してびっくりしたのは、昔とだいぶ違って、露出面積が全体的に大きくなっていたんですよ! 最近の衣装は、結構激しいですね(苦笑)。でも、できるだけ自分が着たいものを着ながら、意欲的にチャレンジしていきたいと思っているんです。衣装がきれいに着られるような身体にしていきたいので、それに合わせた体形・体重を目標にしていますね」
──ちなみに、体重やサイズなどは20代のころから変わりましたか?
「体重は、昔から変わらないように気をつけていて、今のところ維持できています。体型は、重力の問題もあるし(笑)、やっぱり変わりましたね。でも、水着などを美しく着こなすために、“今日はお尻のトレーニングをしよう”とか、“ウォーキングの姿勢に気をつけよう”とか、理想の身体づくりのために試行錯誤するのも楽しいです」
──思い切って好きな服装をするほうが、身体を服に合わせようと頑張れる部分もあるのですね。
「はい! よくスタジオの会員さんも、“やせてから露出のあるウェアを買う”っておっしゃるんです。でも私は、“まず出しちゃってください”ってお伝えしています。だって、まずは自分の身体が今どうなっているかをきっちり確認して向かい合わないと、何も始まらないですよ。お部屋にも全身が映る姿見を置くことをおすすめしたいですね」
──まずは現実の自分を見つめることが第一歩なのですね。
「よく“トレーニングはウソをつかない”っていう言葉を耳にしますが、本当だと思います。美や健康って、日々の小さな心がけが生み出す賜物(たまもの)。でも、例えば“どうしても眠たくてやりたくない”っていうときは、無理にやらなくてもいいと思います。自分もそうですが、あまりにもストイックになりすぎると精神的にもよくないですから、適度に楽しめる余裕を残しておいてほしいです」
──中島さんが20代から続けている習慣って、ありますか。
「お風呂につかることですね! 大事な習慣で、朝晩必ず2回入って、頭から足の先まで自分の身体を触るようにしています。自分の身体の状態を認識しながら、細胞を起こしていく。そういう小さな積み重ねが、実は大事だったりするんです。お風呂タイムを、幸せなエステの時間だと思っています」
──確かに、日常的に続けられる習慣ですね。
「あとは、しっかり汗をかくまで入っています。熱くて長く入っていられなくなりそうなときには、リラックスできるよう、好きな音楽をかけたり、お風呂場の照明を暗くしたりします。最近は、アルバム1枚分を聴き終わるくらいの長さは入っていますよ」
──すごい長風呂ですね!
「もちろん、お水を飲みながら過ごしています。筋膜リリースのグッズを浴槽に持ち込んでいるんですけれど、ゆっくり試すと“ここの筋肉が凝(こ)っているな”とか、わかるんですよ。自分の身体をお風呂でメンテナンスしている感覚ですね」
夫は仕事にあまり干渉せず。今後も「健康と美のサポーター」として頑張りたい
──先ほど、最近は露出が激しめだと伺いましたが(笑)、若手グラドルが台頭する中でグラビア活動を今も続けていて、何か感じることなどはありますか?
「活動の場をいただけて、ありがたい限りです。サイン会などをやらせていただくと、『シェイプUPガールズ』時代からのファンの方も来てくださるんです。年齢層は、自分の年齢のプラスマイナス10歳くらいで、男性が多め。ですから、こういった記事などを通して、新しいファン層の方々にも存在を知っていただけるとうれしいです。最近では、もともとは苦手だったInstagramなどへの投稿も頑張っているんですよ」
──旦那さまは、中島さんのグラビア活動についてはどう言っていますか?
「実は、40代で復帰したときは、主人が“やってみれば”って言ってくれたんですよ。41歳のときに結婚をして、46歳でスタジオをオープン。それで、確か48歳のときに、週刊誌のグラビアで復帰のお話をいただいたのが最初でした」
──グラビア復帰には、ご主人の後押しもあったのですね。
「男性は、“やってほしくない”と止めるタイプと分かれるのでしょうね。主人はきっと私の活動を応援してくれていると思うんですけれど、不思議な人で……あまり干渉されないんです。私がグラビアの写真を机の見やすい位置に置いておいても、話題に出すと“あ、見ていないんだよね”って言われたり(笑)。でも、ちょっとカッコよく撮れた写真があったので、呼んで見せたら、“いいじゃん!”って笑ってくれました。私自身は、仕事を依頼していただける限りは頑張ろうと思っていますので、今後もいろいろなことに挑戦していきたいです!」
──グラビア撮影でつらかった思い出はありますか?
「『シェイプUPガールズ』時代、寒い季節に滝に打たれて撮影したときは、つらかったですね。撮影中は笑っていないと身体もこわばっちゃうんで、必死に笑顔を作りました。すごく冷たかったけれど、終わったあとにはスタッフさんがちゃんと温かい飲み物を用意してくださっていて、優しさが沁みました。ほかにも過酷な撮影はいくつかありましたが、だいたい気合いでなんとかなっちゃいますね(笑)」
──グラビア撮影では、胸をガムテープで留めるという話を聞いたことがありますが……。
「ガムテープというか、サポーターみたいなもので留めているメンバーもいましたね。そうすることで、胸がきれいに寄せられたんです。特に当時は、胸を大きく見せて持ち上げるのが主流だったので。今はナチュラルなままですけどね」
──中島さんもグラビアのために研究などされているのですか。
「たまに自分のDVDを見直して、“若いな”って思ったりしますね(笑)。お尻が小さくて足が大きいとか、身体に関しては気になる点もいっぱいありますけれど。でも、写真を撮って残せるってありがたいことですよね。カメラマンさんが上手に撮ってくれるので、自分でも“こんな表情があるんだ”って感心しています」
──中島さんが憧れている方や、影響を受けた方っていますか?
「30代で、たくさん読書をしていたときに読んだ本の中に、いちばん感銘を受けた言葉があるんです。ココ・シャネルさんの言葉で『20歳の顔は自然からの贈り物、30歳の顔はあなたの人生、50歳の顔はあなたの功績』。読んだ瞬間に“なるほどな”って思って。確かに、みんな若いときはきれいだし、30代は仕事や結婚など人生の悩みが増えてきて、それが顔に出るときもある。40代は30代の延長で、まだパワーがある。でも50代って、輝いている人と疲れちゃっている人と、本当に分かれますよね。その差はやっぱり、それまでの生き方みたいなものによって生まれるのでしょうから、1日1日を積み重ねていくことが大事なんだなと改めて思いました」
──中島さんは、女性から見てもすてきな年齢の重ね方をされていると思います。
「スタジオでは、自分の子どもでもおかしくないような若い子も働いてくれているんです。その中で、こちらが学ばせてもらうこともあるし、私も大事なことを伝えたり、場合によっては、叱ったりしなきゃいけないこともある。同じチームの一員として感謝をしながら、とにかく一緒に頑張っていこうという気持ちなんです。そういう意味では、常に前に向かって進んでいこうとする顔つきをしているのかもしれないですね」
──ご自身の芸能活動や人生を振り返られて、どう感じていますか?
「健康と運動は昔から好きだったので、『健康と美のサポーター』というテーマにちなんだグループに参加させてもらえて、事務所の社長や、支えてくれたみなさまに感謝しています。このテーマが、今までの自分の人生の指標になっている気がしますね。今は世の中の健康に対する意識も高まってきているので、自分の経験を生かした活動をさらに広げていきたいです!」
(取材・文/池守りぜね)
【PROFILE】
中島史恵(なかじま・ふみえ) ◎1968年生まれ、長野県出身。身長1メートル70センチ、B88、W60、H89。幼少期から運動が大好きで、短大在学中にエアロビクス指導者免許を取得。’94年に『シェイプUPガールズ』としてデビュー。「健康と美」をモットーに活動し、テレビドラマや映画、バラエティなどで幅広く活躍した。’00年以降はソロ活動に転向し、’14年に東京・代官山のヨガスタジオ『avity』を設立。自身もレッスンを担当している。’17年からは毎年、実年齢をタイトルに入れたDVDを発売しており、’22年12月21日には、最新作『fumie54』が発売に。
◎中島史恵オフィシャルファンクラブ→https://fanicon.net/fancommunities/4604