陛下を一番悩ませた「質問」と「回答」

 会見は、昨年10月に結婚した眞子さんと小室圭さんについても質問が及んだ。陛下はふたりについて、

「今後、幸せな人生を歩んでいってほしいと思いますが、同時に、この間、多くの方に心配をお掛けすることになったことを心苦しく思っています」と述べられた。

 陛下が「心苦しい」と踏み込んだ表現をなさったことに驚いた。

「これまで秋篠宮皇嗣殿下も眞子さまも関係者らに労をねぎらったことはあっても、国民に対して心配をかけたと述べられることはありませんでした」(宮内庁担当記者)

 実は宮内庁関係者によれば、陛下は会見前の宮内庁担当記者からの質問の中でも、この眞子さんの結婚についてどのように答えるかをいちばん悩まれたという。

「陛下にとって眞子さんは、今でも可愛い姪であることに変わりはないでしょうし、皇后陛下もとても心配なさってきたと言います。ただ結婚に至るまで長期的に異例な対応が続いたことや一時金が支払われず儀式も執り行わないということで、関係者だけではなく国民へも心配をかけているのではないかと思っておられた。結果、皇室の長として、国民への言葉をためらわずに述べられたのです

 このような陛下のお気持ちを眞子さんと小室圭さんは、どのように受け止められているのだろうか。

 週刊誌やインターネットの書き込みについは、表現の自由を尊重しつつ、

「他者に対して意見を表明する際には、時に、その人の心や立場を傷つけることもあるということを常に心にとどめておく必要があると思います。他者の置かれた状況にも想像力を働かせ(略)、尊重し合える寛容な社会が築かれていくことを願っております」と述べられた。

 雅子皇后陛下が皇太子妃時代に、眞子さま以上に長期にわたり多くのメディアから批判され続けてきただけに、見守り続けてきた陛下の言葉は重かった。