先日フムフムニュースのマスコットキャラクター「フムッフィー」と「クロッフィー」の正体(?)であるウサギの1種、「アンゴラウサギ」についてその歴史やもふもふの秘密をお話させてもらいました。(前回記事:癒やしのキャラクター『フムッフィー』の仲間、全身もふもふの謎多き「アンゴラウサギ」を大解剖!)
その中でお話した日本独自の品種であり、現在は絶滅の危機に瀕している「日本アンゴラ」の存在が気になった人もいるのではないでしょうか?
かつては数十万羽も飼育されていたものの、今では幻のウサギと呼ばれる存在になってしまった日本アンゴラ。今回はそんな日本アンゴラについてより詳しく知るべく、実際に日本アンゴラを飼育している神戸市立六甲山牧場の飼育員さんにお話を聞いてみました。
日本アンゴラは“アルビノ”で固定された種類
──まず日本アンゴラについて教えてください。
「アンゴラウサギはもともと、トルコのアンカラ(旧称アンゴラ)地方を原産国としたウサギです。特徴的な長い毛には断熱効果があり、保温性に優れているため戦時中に軍服などを生産する目的で輸入されました。そこから国内で改良、繁殖したウサギが『日本アンゴラ』と呼ばれるようになりました」
──日本アンゴラの特徴を教えてください。
「六甲山牧場で飼育している日本アンゴラの体重はおとなで2~2.5キロほど、体の表面を覆う毛は全て白色で目は赤色の“アルビノ”(皮膚、毛、目などに色素の生じない個体)です。日本アンゴラはアルビノで固定された種類であるため、毛や目が他の色をした日本アンゴラは存在しません。
六甲山牧場では10年以上前から飼育が行われていますが、他の牧場ではあまり見られない珍しい品種となっています」