ぬいぐるみは心を落ち着かせ、部屋に温もりをもたらす

 コロナ禍を経て、在宅勤務やおうち時間が多くなった今、ぬいぐるみとの時間も増えているのかもしれません。

サン・アローでは、ぬいぐるみのほかにも、ティッシュケースといった“ぬいぐるみ雑貨”も手がけています。部屋を明るくしたい、温かくしたいという気持ちのあらわれか、手にするお客様が増えています

リュックやブランケット、ティッシュケースなど、ぬいぐるみ雑貨も展開 撮影/編集部

 関口社長も部屋にぬいぐるみを飾る気持ちは体験ずみ。

僕は海外に行った際、サンプルとしてぬいぐるみを買うことがあります。そしてホテルの部屋で、ぬいぐるみを1個ずつ並べていくんです。殺風景なホテルの部屋にぬいぐるみを飾ったら、心が和むと言いましょうか、部屋に温もりが生まれ、心が落ち着きました。ぬいぐるみがあると、心が安らぎ落ち着いた生活ができるようになると思います

 ぬいぐるみを飾ると、せっかくだからと部屋をきれいにしたくなったり、おうち時間を充実させたくなったり、自分の暮らしにも少し変化が生まれてきます。抱きしめたりナデナデしたりすると、心が落ち着くことも。ぬいぐるみは見て触って、さまざまな楽しみ方があるのです。

「今、サン・アローではアパレルの素材なども取り入れ、さまざまなぬいぐるみ作りをしています。たとえば、ジーンズメーカーからデニム生地を買ってブランドとのコラボぬいぐるみを作ったり、コーデュロイ生地のぬいぐるみを作ったり。これからも縫製物として幅を広げていきたいと思っています」

デニム生地で作られたブランドとのコラボぬいぐるみ 撮影/編集部

 ぬいぐるみというと、やわらかくふわふわした立体だと思っていました。同じぬいぐるみでも、生地が変わるだけでグンと大人っぽく見えてきます。

ぬいぐるみを届けたいのは子どもたちだけではありません。サン・アローには、年齢層が高めの方に向けたシリーズも多くあります。洋服を着たぬいぐるみは今では当たり前にありますが、そのきっかけは、服が好きな人や年配の方にも買っていただきたいという発想からでした。人気の柄や素材を生地に取り入れるなど、新しい発想を形にして受け入れられ、今につながっているんです

 ぬいぐるみには、キャラクターものにノンキャラのものなど種類が豊富で、生地や素材も多様です。「ぬいぐるみは子どもだけのもの」と思われがちですが、関口さんのお話を聞き、服が好きな人やおしゃれな人、年配層まで、幅広く受け止められる存在であることを知りました。

 ぬいぐるみとの思い出を大切にしながら、新しく生み出されているぬいぐるみの世界をのぞいてみませんか?

・サン・アローのホームページ:https://www.sun-arrow.com/

(取材・文/鈴木ゆう子)