声優業界は高いレベルで後進が育っている。そんな彼らに学ぶことも多い

「ぼくは今、ディズニープラスで放送されている『マーダーズ・イン・ビルディング』(※9)というドラマの吹き替えをしているんですよ。スティーブ・マーティン(※10)が久しぶりに連ドラを演じていて、すでにシーズン2に入っていますが、山寺と林原めぐみ(※11)とぼくがメインキャストでやっています

(※9)『マーダーズ・イン・ビルディング』:アメリカで人気となったミステリー・コメディードラマ。同じマンションに住む3人のご近所さんが、マンション内で起こった殺人事件の謎に迫る物語。
(※10)スティーブ・マーティン:アメリカのコメディアン、俳優、脚本家、ミュージシャン。数々のコメディー映画に出演。映画『ピンク・パンサー』のリメイク版『ピンクパンサー』(2006年)、『ピンクパンサー2』(2009年)では主役のクルーゾー警部を演じており、吹き替えは旧作に引き続き羽佐間道夫が担当した。
(※11)林原めぐみ(はやしばら・めぐみ):1986年にデビュー後、数多くのアニメキャラクターを演じている声優。ラジオDJ、歌手、作詞、エッセイ執筆などでも才能を発揮。

『マーダーズ・イン・ビルディング』ディズニープラスのスターで独占配信中 (c)2022 20th Television. All rights reserved.

「コロナの感染防止の意味でも、最近は声優が1人1人別録りすることが多いのだけど、これは3人が一緒に収録しているので、やっていてすごく楽しいです。山寺はもちろん、林原もうまい。彼女のうまさは始まってすぐにわかりましたよ

──『らんま1/2』(※12)の“女らんま”や、『新世紀エヴァンゲリオン』(※13)の綾波レイなどで人気の声優さんですね。

アニメで有名になったけど、吹き替えも抜群にうまいです。彼女とは今回初めて共演したと思っていたら、以前に共演したことがあったらしい。すっかり失念していたものだから“何を言ってるんですか! 前にもご一緒したことありましたよ。まったく、眼中にないんだから”と言われてしまいました(笑)。彼女とかけ合いをしながら収録をしていると、後進が高いレベルで育っているなと感じます

(※12)『らんま1/2』:高橋留美子原作のアニメーション。1989年から3年半に渡り放送された。水を被ると女の子になる特異体質となってしまった格闘家修行中の高校生・早乙女乱馬をとりまくドタバタラブコメディー。林原は女の子状態の「女らんま」を演じた。
(※13)『新世紀エヴァンゲリオン』:庵野秀明原作・監督。1995年に放送され第3次アニメブームを作ったとされる名作。襲いくる謎の敵「使徒」に対抗するため、14歳の少年少女たちが巨大な汎用人型決戦兵器「人造人間エヴァンゲリオン」のパイロットになり立ち向かう。林原はエヴァンゲリオン零号機のパイロット・綾波レイを演じ、大変な人気となった。