筋トレは重量よりも回数重視。“今日はもうやりたくない”と思ったら迷わずやめる
さて、メリハリのあるボディも、ほどよい筋肉があればこそ。そんな理由で最近、女性の間で筋トレが人気上昇中だとか。これに関しては、回数がキモであると長崎先生は言う。
「ジムなどでは、“8回ぐらいが限度の重量を上げなさい”と指導されることが多いようです。ですがこれは、動き始めの瞬発力が欠かせない白筋が必要な運動選手がすべき筋トレ。美しい身体を保ちたいのなら、白筋だけでなく赤筋も鍛えないと。
そのためには負荷は軽めで回数は多く、ゆっくり上げ下げすることが大切です。回数に関しては、20~30回がベスト」(長崎先生)
軽めの負荷で回数を多く上げる筋トレで、強くて持久力があり、さらには美しいボディラインを手に入れよう。
「筋トレもランニングもエアロビクスも、あるいは前述したインターバルトレーニングも、“今日はやりたくないなあ”と感じたら、疲れている証拠。その日はやめることも忘れないで」(長崎先生)
長崎先生によると、筋肉は怠け者で、トレーニングを1週間もサボると元に戻ってしまうという。言い換えれば、1週間以内にトレーニングを再開できれば、筋肉の状態は保てるのだ。
であれば、1日や2日の休息は決して悪いものではない。むしろしっかり休んで疲れをとってモチベーションを上げ、それからトレーニングを再開するほうがずっといい。疲れているのにやらなければならいないという義務感で運動するのはよくないことなのだ。
「健康も、スリムな身体も、高いパフォーマンスを発揮できる筋肉も、1日で作ることはできません。ほどほどのトレーニングを、飽きず、あきらめずに行うことが大切です。ときには休みつつ長く続けることで、望む状態を手に入れてください」(長崎先生)
(取材・文/千羽ひとみ)
〈PROFILE〉
長崎文彦(ながさき・ふみひこ)
循環器科専門医。「長崎内科クリニック」「ドクターズフィットネスNASA」両院院長。2004年に長崎内科クリニック開業。清水エスパルス・チームドクター(フィジカル担当)、日本サッカー協会・日本代表チーム(岡田ジャパン)のフィジカル・アドバイザーなどを歴任。現在は、ロアッソ熊本フィジカル・アドバイザー。自身がフルマラソンで4時間半、宮古島トライアスロンを13時間半で完走した記録を持つ。