「日本版の声優に決まったと聞いたときは、“信じられない! うそでしょ!?”と、驚きとうれしさのあまり鼻血を出しちゃいました。今までで、いちばん叫んじゃったかも。
母には電話で報告したんですけど、私と同じようにすごく驚きながら、喜んでくれました。2人で興奮しすぎて、夜中まで何時間も電話をつないでいたほどです(笑)」
3月11日(金)から、ディズニー公式動画配信サービス『ディズニープラス』で独占配信がスタートする映画『私ときどきレッサーパンダ』で、主人公のメイを演じた佐竹桃華(19)。2020年のホリプロタレントスカウトキャラバンで特別賞を受賞し、芸能界デビューを果たした注目の若手女優だ。
今作で声優に初挑戦した彼女が、fumufumu newsにも初登場! フレッシュな笑顔が光る、ハキハキとした関西っ子。インタビューの受け答えがスムーズで、身ぶり手ぶりを交えて一生懸命に話してくれる姿がとても可愛らしい。カメラマンから「動きのあるポーズもお願いします」というリクエストが入ると、3歳から続けているバレエのポーズを軽やかに決めてくれた。
劇中で演じるメイは、ある出来事を境に本当の自分を見失い、ときどきレッサーパンダになってしまうティーンエイジャーの女の子。母親の前ではいつも“まじめで頑張り屋”だが、実は流行(はや)りの音楽が大好きだったり、友達とハメを外して遊んだりする一面も。
「母」の存在に大きく支えられてきた
──自分自身との共通点は何かありましたか?
「メイちゃんは優等生で、母親の教えや言うことを聞くタイプなんですが、その気持ちは“ちょっとわかるな”って感じました。私自身、こうしてお仕事をしているのも、私の活躍で家族が喜んでくれることを知っているから。それが原動力となって、もっと頑張ろうと思えるんです。
特に、母の存在は大きいですね。いつも心配してくれるし、見守ってくれる。私の変化を察知しているのか、たまにふらっと電話がかかってくるんですけど、それがちょうど、しんどかったり落ち込んでいるときなんです。思っていることや感情を素直に出せて、次の日からまた前向きになれるというか。不思議ですね(笑)」
──特技のバレエを始めたのも、お母様がきっかけらしいですね。
「“娘ができたらバレエをやらせたい”って、ずっと思っていたみたいです。習い始めたら、私もどっぷりハマっちゃって、自分の意志で続けることにしました。コンクールで結果が出なかったり、舞台でうまくいかなかったりすると、母も自分のことのように一緒に泣いてくれるんですよ。もちろん、うまくいったときは一緒に喜んで、ほめてくれます」
──すてきな親子関係です。芸能界入りのきっかけは、なんだったのでしょうか。
「第44回ホリプロタレントスカウトキャラバンを受けたのですが、これも母の一言がきっかけです。もともと高校3年生の夏に海外へ短期留学をする予定だったのが、コロナウイルスの影響で、なくなってしまって。バレエの舞台も中止になって落ち込んでいる私に、“オーディションを受けてみたら?”と言ってくれたのが母でした。“バレエの経験が生かせるかもしれないし、何かに挑戦することで、またやる気が芽生えるかもしれないよ”と言われ、やってみようかなと応募したんです」
──ここでもお母様がキーパーソンとなっていたんですね。芸能界で憧れる人はいますか?
「同じ事務所の先輩である、高畑充希さんです。舞台や映像、幅広いジャンルで活躍されているところを尊敬しています。まだ面識はないんですが、いつかお会いできたらうれしいですね。絶対にドキドキしちゃう(笑)。私も、高畑さんのようにいろんなジャンルのお仕事に挑戦したいと思ってます!」
──今回、声優という仕事をされてみて、どんなことを感じましたか?
「初めてだからこそ、“やるしかない!”という気持ちで、自分にできることを全部やろうと思っていました。私ひとりで考えるのではなく、監督からのアドバイスを聞いてブラッシュアップしていったりと、スタッフのみなさんと一緒にメイちゃんを作り上げた感覚です。
メイちゃんの表情や口の動きに、ちゃんと私の声が合うようにしなきゃいけなかったので、すっごい集中力が必要なお仕事だなと感じて。一気にいろんな神経を働かせました。でも、ひとつひとつ、しっかり声がハマっていくのが気持ちよくて、また別の作品でも声優をやらせていただけたらうれしいなと思います」
夢は「制服」「back number」「お酒」
──佐竹さんは現在19歳。10代ラストの年齢で、やっておきたいことは?
「10代最後は、“制服を着られるお仕事がしたい”と、ずっと思っていたんです。実は、それが叶(かな)いそうで……!」
──舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』(7月より上演予定)ですね! 藤原竜也さん、石丸幹二さん、向井理さんのトリプルキャストが主演と、とても豪華で。
「すごくうれしいし、楽しみです! あとは、制服を着られる王道の学園青春モノ作品にも出てみたいですね。ほかには、大好きなアーティストであるback numberさんの楽曲のMVに出ること。これは本当に夢なんですが、いつか叶ったらいいなぁ」
──プライベートでは、どうでしょうか?
「20歳になったら、お酒を飲みたいです。炭酸とジュースが苦手なので、飲めるお酒があるのかな? って心配なんですが(笑)。大衆系の居酒屋にも行ってみたいし、母と乾杯もできたら最高です!!」
パン54個に串カツ67本!? 美女の“意外な一面”
──楽しみですね。それと佐竹さん、実は大食いだとお聞きしました。
「はい(笑)。大食いなのかも? と気づいたのは、食べ放題に行ったとき、おなかいっぱいになるタイミングが周りの友達とぜんぜん違うことでした。なかでも、ラーメンやパン、フライドチキンなど、高カロリーのものが大好きなんです。だから、いちばん好きな食べ物を聞かれると困っちゃって……。ご飯屋さんに行っても、注文を決めるのが大変なくらい優柔不断です(笑)」
──ちなみに、どれくらいの量を食べたことが?
「パン食べ放題のお店では、メインのお肉料理200gに加えて、パンを54個食べました! 串カツの食べ放題では、串67本と、鶏五目ご飯や焼きそばを食べたり」
──それは予想以上でした……!
「家族みんな、わりと食べる人ばかりなので、自分では違和感なく過ごしてきたんですけどね(笑)。食べることは大好きです!」
──「食」も、佐竹さんの原動力なんですね。これからの活躍にも、注目したいと思います。
「ありがとうございます! 映画も楽しんでもらえたらうれしいです。テンポよく、ポップに、どの年代の人でも共感できるような“親子愛”が描かれていると思います。コロコロと変わるメイちゃんの表情や動きにも、ぜひ注目してください!」
(取材・文/高橋もも子)
《PRIFILE》
佐竹桃華(さたけ・ももか) ◎2003年1月19日、大阪府生まれ。2020年12月、第44回ホリプロタレントスカウトキャラバンで特別賞「17LIVE賞」を受賞し芸能界入りを果たす。 特技は3歳から16年間習っているバレエと大食い。『私ときどきレッサーパンダ』では初の声優に挑戦し、主人公のメイ役を務める。
【INFORMATION】
ディズニー&ピクサーの最新作『私ときどきレッサーパンダ』
……3月11日(金)よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始!
ヘアメイク:米澤和彦(KAZUHIKO YONEZAWA)
スタイリスト:髙橋京子(Kyoko Takahashi)
衣装(ワンピース):CAWAII https://onepeace-online.jp/c/frenchpave