私の大好きな書籍『翻訳できない 世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳/創元社刊)。タイトルのとおり、ひとことでは訳せない、世界のユニークな単語たちが紹介されている本書に掲載されていることばのなかから、私が特に感銘を受けたり、気に入っていることばを紹介させていただくシリーズ、第4弾。

 今回のことば「KUNMMERSPECK」は、直訳すると、「悲しいベーコン」。どんな意味か、想像つきますか?

これは「食べすぎがつづいて太ること」を表すドイツ語の名詞です。わたしたちは、ときどき感情にまかせて、やけ食いをしてしまいますよね。そのときは一時的にスッキリし、なんなら幸せを感じるわけですが、数週間後、一か月後に鏡に映るのは・・・はい。悲しいベーコンです。ちーん。

 これ、巷に転がるダイエット語録より、効果があると思いませんか? 鏡のふちに、「KUMMERSPECK」って書いた紙でも貼っておけば、ベーコン化を防げるかもしれません。(横)