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おいしい

年間7000種食べ歩く“栗スイーツマニア”里井真由美さんの深すぎるモンブラン愛「昨今は“唯一無二”がキーワード」

SNSでの感想
里井真由美さん。長野の老舗『小布施堂』の人気メニュー『栗の点心 朱雀』とともに
目次
  • モンブランに驚嘆し“栗フェチ”に。食べることを仕事にすべく、次々と資格を取得
  • モンブランの進化の過程は? 今ではできたて・絞りたての商品に注目集まる
  • 年に約7000種類を食べ歩いて研究。現在は自身のブランド栗のプロデュースも

 グルメ・スイーツの専門家としてさまざまなメディアで情報を発信している、フードジャーナリストの里井真由美さん。1級フードアナリストのほか、食に関する資格を15種類以上保有している勉強家でもあり、ホテルやデパ地下グルメスイーツ、お取り寄せ品にも精通しています。そんな里井さんは、あらゆる食の中でも、「栗」が大好き! 知識・経験を生かし、モンブランの人気の変遷や、この時期だからこそ食べたい栗スイーツの魅力をたっぷり語っていただきました。

モンブランに驚嘆し“栗フェチ”に。食べることを仕事にすべく、次々と資格を取得

──フードジャーナリスト・フードアナリストの肩書きであらゆる食の情報を発信してきた里井さんですが、テレビ番組『マツコの知らない世界』(TBS系)出演後、“栗スイーツマニア”として世間に認知されるようになりましたね。その原点はどこにあるんですか?

幼少期から、とにかく食べることが好きだったんです。京都出身の母が、京都の食材にこだわって作るお料理を食べて育ってきたこともあるかもしれません。“京都の栗は特別においしい”という印象が、幼少時からすでに焼きつけられてしまったんですね。素朴な蒸し栗、焼き栗の魅力はもちろん、小学生になると、栗きんとんやモンブランに衝撃を受けました。最初にケーキ屋さんでモンブランに出合ったとき、“栗がこんなに可愛くておしゃれになるんだ!”と驚きでいっぱいになり、栗を追求し始めたんです。

 高校生のころから芸能活動をしていていたのですが、ちょうどグルメ番組の全盛期。おいしいものを伝える仕事をする機会が、頻繁にありました。そして、高校を卒業して関西から東京に出てきたのが、スイーツブームの兆しが見えてきたころだったんです。今ほどSNSが発達していない中で、ブログなどを通して発信をしていましたが、のちにFacebook 、Instagramが普及し、あっという間に栗スイーツを広める道が開けたという感じでした」

──筋金入りの栗フェチなんですね。フードアナリスト1級の資格を取ろうと思われたのも、栗がきっかけなのですか。

「子どものころから両親に、“好きなことを仕事にしなさい”と言われ続けていました。栗に限らず、食べることを仕事にするには何があるだろう、と考えたとき、とりあえず管理栄養士や調理師の免許を取ろうと思い、食を多方面から勉強し始めました。今は、食関係の資格を15種類ぐらい持っています。

 フードアナリストは日本で唯一、食べることを仕事にできる資格だと思っていたので、“1級まで取っておけば、なにかと説得力があるのではないか”と思って目指しました。世の中で発酵が脚光を浴びてきたころには、発酵マイスターの資格も取りましたし、次々と新しい食の資格を取るため、勉強にのめり込んでいました。勉強というより、食に関する情報を得ることが楽しかったんです。

 仕事としては、最初はセオリーどおりに調理師免許を取って、料理教室を開いたり、おもてなしレッスンをやってみたり、雑誌にレシピ連載をしたりして、食にまつわるあらゆる企画や開発にも携わっていたのですが、次第に食べ手として発信していくことが多くなりました。そのなかで、徐々にスイーツに、中でも栗に特化していきました。ちょうど食育や食を科学的に学ぼうという世の中の潮流もあり、業界全体が伸びていたころ。食べ手のプロとして情報を分析し発信する仕事が、時代に合っていたのだと思うんです。

 今は、フードアナリストの資格を後世に継ぐために、講師として指導をしています。また、農林水産省の委員として国産の砂糖を応援していて、スイーツを贈りましょう、というプロモーションをしています。毎日フレンチは大変だけど、スイーツだったら買えるという人も多いんですよね。ちょっと頑張れば、自分のごほうび的に続けられますし」

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