2023年4月14日から公開されている劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』。公開からわずか3日間で観客動員217万人、興行収入31億円を突破。コナンシリーズ歴代No.1の大ヒットスタートを切り、直近5月8日には、公開24日間で観客動員数728万136人、興行収入103億448万3700円を記録した。
もはやGWの風物詩といっても過言ではない劇場版『名探偵コナン』シリーズ。毎年何かと“歴代最高”を更新している印象があるが、今年の「黒鉄の魚影」に関しては例年にない異常なまでの熱狂と盛り上がりを感じる。それは、今回が「純黒の悪夢」(2016年公開)以来のコナンの宿敵である“黒の組織”がフィーチャーされる回であったこと。そして、何よりも原作屈指の人気キャラクター・灰原哀がキーパーソンであることに他ならない。
灰原哀といえば、「ハロウィンの花嫁」(2022年公開)の映画公開記念に実施された「主要女性キャラクター人気投票」で、工藤新一(江戸川コナン)の幼なじみで恋人である毛利蘭を抑えて1位を獲得。その人気ぶりを世に知らしめたことでも記憶に新しい。
「黒鉄の魚影」で描かれる灰原哀の成長、心の機微……。彼女を愛するファンにとっては熱狂必至な内容となっており、本作の感想を語るうえで灰原哀の存在は絶対に欠かせない。
でも、実は灰原哀だけではなく、主人公である江戸川コナンにも注目せざるをえない。それほどまでに彼をダイレクトに感じる作品でもあるのだ。
※以下、劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』の内容を含みます。未鑑賞の方はご注意ください。