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教師と看護師から芸人の道へ、“安定”を捨てストイックに「毎月新ネタ6本」を作り続ける天才ピアニストの野望

SNSでの感想
「あんなにウケたのに……」天才ピアニスト(写真左:竹内知咲さん、同右:ますみさん)が新ネタを1年に70本以上作り続ける理由は、'20年に味わった悔しさにあった 撮影/門川裕子
目次
  • 目指すは関西賞レース制覇からの、女性芸人初となる『M-1グランプリ』優勝!
  • 『THE W』で決勝に行けなかった悔しさから毎月新ネタ6本を披露するように
  • ふたりとも積極性のある子どもだった。ますみさんの近所にはテルマ&加護ちゃん
  • 理科教師と看護師、安定した職業を経て芸人の道へ。両親の反応は?
  • 「最初は遊び感覚でコンビを組んだ」ふたりが今や、全国にファンを持つ存在に
  • お客さんを笑わせ続ける“劇場の看板”になりたい。年に1度の全国ツアーも

 竹内知咲さん、ますみさんからなる女性お笑いコンビ・天才ピアニストの短期的な夢は「賞レース制覇」、そして長期的な夢は「劇場の看板として、“生で見たい”と思ってもらえる芸人になること」新ネタを年に72本も披露するというふたりの姿は非常にストイックで、口をそろえて「今は仕事に夢中」と話します。天才ピアニストの今までと現在、そしてこれからの展望に迫りました。

目指すは関西賞レース制覇からの、女性芸人初となる『M-1グランプリ』優勝!

──芸人の賞レースは芸歴制限があることが多いですが、天才ピアニストがチャレンジできる大会はまだたくさんありますね。

竹内知咲さん(以下、竹内)まずは、関西の賞レースを制覇します! 全国区の賞レースでは、芸歴1年目で『M-1グランプリ』3回戦に進めたことが今も大きいですね。

──1年目で!? 芸歴10年以上でも3回戦で敗退する方、たくさんいらっしゃいますよね。

竹内それ以来M-1は、毎年強い気持ちで前年を超えたいと思ってます。最終的には……。

ますみ:決勝?

竹内いや、優勝!

ますみ:敗者復活戦もあるで。

竹内:1回寒いところで漫才して(※M-1グランプリの敗者復活戦は屋外で開催)身体を冷やしてから決勝に行く、というね。

『THE W』で決勝に行けなかった悔しさから毎月新ネタ6本を披露するように

──(笑)。おふたりは毎月新ネタライブをしているとか。

ますみ:きっかけは'20年の冬です。『女芸人No.1決定戦 THE W』に出場して、決勝12組には入れませんでしたが、誰かが体調不良になれば繰り上がれるというリザーブ枠になりました。

 当日はテレビ局にいてリハーサルも決勝メンバーと同じようにおこなって、待機していたんです。でも体調不良の方はいなかったので「はい、帰っていいよ」って言われ、「準決勝めっちゃウケたのに、今年はいけないんや、決勝……」と悔しくなって。

竹内マネージャーに「ネタを強くしたい!」と相談して、それまで半年に1回だった単独ライブを'21年1月から毎月に増やしてもらい、毎回新ネタ6本を披露することにしました。ただ、最初は集客がきつかったですね……。

竹内さん。、毎月単独ライブをするというアイデアは、毎月3回新ネタライブをしていた先輩のコウテイ(現在は解散)を参考にしたという 撮影/門川裕子

ますみ:今でこそ、だんだんお客さんに来てもらえるようになりましたけど、以前は客席が全体の3分の1以下しか埋まらないときもあったんですちょうどその前年にコンビでYouTubeを始めたから、それを知ってくださった方がオンライン配信でライブを見てくださるようになり、配信がそこそこ売れて、なんとか続けることができました。

──それにしても、毎月新ネタ6本って、すごすぎませんか……。そういえば、テレビ番組でビスケットブラザーズの原田泰雅さんが、「天才ピアニストはストイックで楽屋でもずっと仕事をしている」と話しているのを耳にしたことがあります。

ますみ:楽屋では打ち合わせをしてたり、自分たちのコンテンツを撮ったり……。

竹内全部の時間を仕事に使ってますね。ただ劇場のライブで他の芸人の話をするコーナーになったとき、相方のエピソードしか知らないから何も出てこなくて「'23年は仕事だけじゃなく、交友関係も広げていこう」って、ますみと話し合いました。

ますみ:そうそう。このままじゃヤバいよな、ほんまに(笑)。

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