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コロナ禍になって遠出する機会が減りましたが、身近な周りを見渡してみるとこれまで見落としていた楽しみや、見知らぬスポットもまだまだあるはず……。そんな半径3キロで見つかる日常生活の中の幸せにスポットを当てていきます。

半径3キロ以内の幸せの見つけ方

チェーン店『松屋』『来来亭』での飲み方を酒場ライター・パリッコさんが伝授「居酒屋にはない安さとうまさ」

SNSでの感想
パリッコさん 撮影/齋藤周造
目次
  • 居酒屋に入って、一番最初にチェックするのは……?
  • 地元にある個人店で“当たりの店”の見分け方
  • チェーン店を居酒屋にして楽しむ
  • 外から店内が見えないほうが興奮する性質

 突然訪れ世界的パンデミックとなった新型コロナウイルス。旅行や大勢での飲食の機会も減り、地元や身近な場所で過ごす時間がこれまで以上に増えてきました。周りを見渡してみるとこれまで見落としていた楽しみや、見知らぬスポットもまだまだあるはず……。そんな半径3キロで見つかる日常生活の中の幸せにスポットを当てていきます。

 今回は新宿歌舞伎町にある『京風居酒屋 先斗町(ぽんとちょう)』の店内をお借りして、酒場ライターのパリッコさんに、生活圏内で楽しく飲むコツをお聞きしました。取材時は5月と言えども、初夏のような暑さの日。まさにビール日和な天気でした。

パリッコさん 撮影/齋藤周造

コロナの前はビアガーデンにもよく行ってましたね。特に、なくなってしまった『としまえん』のビアガーデンが穴場で。今日みたいな日はビールを飲みたくなりますよね」とパリッコさん。

居酒屋に入って、一番最初にチェックするのは……?

──ビールを飲み干しながら、取材がスタートしましたが、お酒を飲まない日はあるのですか?

「休肝日はね、作りたいなって思っているんです。でも本当、お酒を飲むと顔がほころびますよね。1杯目は早く飲み終わっちゃう」

満面の笑みで1杯目のビールをひと口! 撮影/齋藤周造
顔がほころぶパリッコさん 撮影/齋藤周造

──コロナの影響で、飲みに行く場所や店に変化がありましたか?

僕の地元は東京の石神井公園駅の周辺なのですが、地元の店を巡ると面白いなって思えるような発見がありましたね。この記事のテーマって半径300メートルでしたっけ?

──半径3キロです。

そうだ。300メートルだと駅にもたどり着けませんね(笑)。石神井公園で意外なところだと、例えば『リアル』っていうインド料理店がおすすめですね。インドカレーがいろいろあるんですけれど、カレーじゃないおつまみも充実しているんです。インドやネパールの方がやっているカレー屋さんって、お酒を安く出していることが多いんですよ。以前は瓶ビールが600円とかだったのに、“日本人はウーロンハイが好きらしいぞ”って気づき始めたんじゃないですかね。サワー系とか、100円台で出しているお店もあったり

──100円台ですか!? あ、よかったら2杯目もどうぞ。

ここの店は黒板もあるのですね

 カウンター席の上部にある黒板のメニューに目をやるパリッコさん。なにやら、黒板にも居酒屋の魅力が詰まっているようです。

メニュー表と合わせて、店内の黒板もチェック 撮影/齋藤周造

──居酒屋に入って、メニューを選ぶときはどういうふうに選びますか?

「まず黒板を見ちゃいますよね。酒飲む人は、最初に黒板を見るんじゃないですか」

──そうなのですか? あまり気にかけていませんでした。

黒板にはその店のイチ押しとか、その日にしか食べられないものが書いてあるんですよ。『ちりめん山椒と京つくだ煮』か、どういうメニューだろう? 頼んでみましょうか。『京厚揚げ』っていうのも気になりますね。(メニュー表を見て)あっ! 『エレベーター』って、京都ならではのメニューですよね

九条ねぎや万願寺とうがらしなど京野菜を使ったメニューが並ぶ 撮影/齋藤周造

──「エレベーター」というメニューは初めて見ました。どのようなものなのですか?

京都の居酒屋に行ったときに食べて、由来を聞いたら若干くだらなくて笑ってしまったんですけど……。油揚げと大根おろし、“上げ下ろし”でエレベーターらしいんですよ。でもこの組み合わせは間違いなく、おいしいですよね!

これがエレベーターだ! 撮影/齋藤周造
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